レッド・ツェッペリンライヴ・ツアー・イン・ジャパン 1971＆1972 (シンコー・ミュージックMOOK)

日本のファンには大変嬉しい写真集。オフショットで写る町並みや車が、幼い頃のうろ覚えの記憶を呼び起こして感慨もひとしおです。新幹線の京都駅の閑散とした雰囲気など本当に隔世の感があります。ピーター・グラントやリチャード・コールの顔も少ないながら見れるのも嬉しい。私は1972年の来日公演の方が、どちらかというと好き。Moby Dick がセットリストから落とされ1回しか演奏されかったのが残念です。それにしても1972年の方はオフショットが全くないですね。グラントのマネジメントが厳しくなったせいかな、それも仕方ないなと感じます。セットリストもステージ衣装も一新し1973年のUSツアーに代表される、多くの人が抱いているであろう Zeppelin のイメージを新たにスタートさせた訳ですから。マネージャーは当然の事、メンバーも商業的なものを恐らくこれまで以上に意識してたのではないかと思います。肝心の本の内容ですが、確かに初見の写真が沢山あります。ただし、これも時代が時代だから仕方ないのだけれど初見の写真は暗かったり、ボケていたりしている物が多いのが残念です。謳い文句に、初めてプリントするネガを発見したとかあるけど、ウソではないかなあ。使い物にならないとか取捨選択した結果、今まで日の目を見なかっただけの写真じゃないのかな。逆に昔から散々目にしている超有名な写真が掲載されていない事も残念です。え、これだけじゃないでしょ？もっとあるでしょ？昔、写真のキャプションに Koh Hasebe と名前のクレジットがあったと思った。近年、ブートレグのジャケットで初めて見て、おっ、と思った写真も載ってない。もう、この際だから新旧、有名無名、玉石混淆で2回の来日公演の写真は荒いざらい全部載せて欲しかった。この本さえあれば日本公演の写真は他の本はいりません！ぐらいの。今まで消去されたと伝わっていた1971年の正式に録音された音源が、断片的にブートレグで数年前から出回っています。オフィシャル・リリースして欲しのは勿論なのですが、これまでのリリースの状況を鑑みるとMC全部カット、余計な編集が絶対に行われるはずなので何とも痛し痒しという気持ちです。